勤怠データの5年保存、対応できていますか?見落としやすい3つのポイント

勤怠データの長期保存のイメージ

勤怠データやタイムカードの記録は、労働基準法によって一定期間の保存が義務付けられています。条文上の保存期間はすでに5年に延びていますが、当分の間は経過措置で3年とされ、その解除時期は示されていません。まずは、自社の運用が次のチェックリストに当てはまっていないか確認してみましょう。

当てはまったら要注意:3つの自己診断チェックリスト

  • 勤怠データの保存期間は「3年で足りる」と思い込んでおり、条文上はすでに5年と定められていることを知らない
  • 賃金台帳やタイムカードなど、労働時間に関する記録の保存ルールが明確でないまま運用している
  • 記録の保存期間の起算日(記録の完結日か賃金支払期日か)を意識せず、早めに削除・廃棄してしまっている

チェックリストの問題は、システム導入で解決できます

特に紙やExcelでの運用では、5年分となると保管スペースの確保や印刷・ファイリングにかかるコストが無視できません。保存期間が3年から5年に延びれば、単純計算で保管量は1.6倍以上に増えます。

勤怠データを5年分保持できる機能があるシステムの導入により、労働基準法で定められた記録の保存義務(条文上は5年、当分の間は経過措置で3年)に対応した長期保存を自動化できます。クラウド型であれば物理的な保管スペースや印刷コストも不要になり、保存ルールの属人化や、起算日を誤って記録を早期に削除してしまうリスクを一度に防ぎやすくなります。

勤怠データの5年保存に対応しているシステム

勤怠データを5年分保持できる機能は、以下のシステムで対応しています(五十音順)。

  • HRMOS勤怠
  • KING OF TIME
  • RecoRu
  • ジョブカン勤怠管理
  • ジンジャー勤怠
  • マネーフォワード勤怠

保存できるデータの範囲や保存方法は製品ごとに異なるため、自社の課題を起点に確認をおすすめします。


※本記事の対応状況は、ITForward社が2025年2月時点で調査したデータをもとに作成しています。最新情報は各サービスの公式サイトよりご確認ください。

FAQ

Q. 勤怠データの保存期間は、何年と定められていますか?

A. 労働基準法第109条の対象となる記録(労働者名簿、賃金台帳、出勤簿・タイムカードなど)の保存期間は、法律上は3年から5年に延長されています。ただし経過措置として、当分の間は3年が適用されています。

Q. 保存期間の対象となる記録には、具体的にどのようなものがありますか?

A. 労働者名簿、賃金台帳、雇入れ・解雇に関する書類、災害補償に関する書類、賃金に関する書類のほか、出勤簿・タイムカードなど労働時間の記録、年次有給休暇管理簿などが対象となります。

Q. 保存期間の起算日は、いつになりますか?

A. 賃金台帳や労働時間の記録に関する書類は、原則として記録の完結の日が起算日となります。ただし、その記録に係る賃金の支払期日が完結の日より遅い場合は、支払期日が起算日となります。

Q. 賃金請求権の消滅時効も延長されたのですか?

A. 労働基準法第115条に基づく賃金請求権の消滅時効期間も、法律上は2年から5年に延長されています。記録の保存期間と同様に、経過措置として当分の間は3年が適用されています。

参考:厚生労働省労働基準局「改正労働基準法等に関するQ&A」(令和2年4月1日)

まとめ

冒頭のチェックリストをもう一度確認してみましょう。

  • 保存期間を「3年」で足りると思い込んでいる
  • 労働時間に関する記録の保存ルールが明確でないまま運用している
  • 保存期間の起算日を意識せず、記録を早めに削除・廃棄してしまっている

当てはまった項目が多いほど、5年保存機能の検討優先度は高いといえます。勤怠データの長期保存は単なる容量の問題ではなく、法律上の保存義務への対応と労務トラブル発生時の証拠保全という複数の課題を一度に軽減するものです。自社の保存ルールを起点に、検討を進めてみてください。

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