シフト作成時の人件費を自動計算するには?予算超過を防ぐ方法と便利な機能を解説

人件費概算表示機能のイメージ

シフトを組み終えてから人件費を計算したら、予算を超えていた。そんな経験はありませんか。手作業での集計は担当者の負担が大きく、集計が後回しになると、超過に気づくのも遅れがちです。この記事では、シフト作成の人件費管理の基本とつまずきやすい課題、その対策となる人件費概算表示機能の仕組みを整理します。あわせて、対応する勤怠管理システムと、システムを選ぶ際に確認したいポイントも紹介します。

シフト作成の人件費管理とは?

シフト作成の人件費管理とは、シフトを組む際に、予定人件費が予算内に収まるかを確認し、必要に応じて調整することです。シフト制の現場では、誰をどの時間帯に入れるかによって人件費が変わるため、勤務が始まる前に見込みを把握しておくことが欠かせません。

予定人件費は、基本的に「時給×予定勤務時間」を従業員ごとに計算し、合計して求めます。

計算イメージ(例)

スタッフ 時給 予定勤務 予定人件費
Aさん 1,200円 6時間 7,200円
Bさん 1,200円 6時間 7,200円
Cさん 1,300円 6時間 7,800円
合計 22,200円

※数値は説明用の例で、実在のデータではありません。

この日の人件費予算が25,000円なら、残りは2,800円です。シフトを入れ替えるたびに合計が変わるため、予算内に収まるかを確認しながら調整する必要があります。

人件費管理でつまずきやすい3つの課題

人件費の管理でつまずく原因は、主に「計算の手間」「気づくタイミング」「担当者の偏り」の3つです。

■ 課題1:シフトを組むたびに電卓を叩いている

シフトを組んだ後に、全員の時給と勤務時間を掛け合わせて集計する運用だと、人数が増えるほど時間がかかります。しかも、1人の勤務時間を直すたびに再計算が必要です。

■ 課題2:予算超過に気づくのが月末になる

シフト確定後や月末の集計が中心の運用では、予算超過に気づくのが確定後や月末になり、シフトを組み直しにくくなります。

■ 課題3:人件費を見られる担当者が限られている

従業員ごとの時給や条件を把握している店長やシフト作成担当者だけがシフトを組める状態だと、その人が不在のときにシフト作成が止まります。

人件費概算表示機能とは

こうした課題への対策として活用されているのが、人件費概算表示機能です。人件費概算表示機能とは、シフトを登録すると、スケジュール上に予定人件費が自動で表示される機能です。シフトを組みながら予算との差を確認できるため、予算超過に作成段階で気づきやすくなります。

3つの課題に対して、次のような効果が期待できます。

  • 計算の手間:時間を変更すると合計が更新され、「Cさんを1時間短縮すれば1,300円下がる」といった調整を試しながら進められます。
  • 気づくタイミング:超過に気づく時点を「月末」から「作成中」に前倒しできる点が、この機能の大きな価値です。
  • 担当者の偏り:システムが予定人件費を自動で算出して表示するため、条件を把握していない担当者でも、数字を見ながらコストを意識して作成できます。引き継ぎや複数人での作成もしやすくなります。

人件費概算表示機能に対応している勤怠管理システム

以下のシステムは、人件費概算表示機能(登録したスケジュール上に予定人件費を表示する仕組み)に対応しています(五十音順)。

  • KING OF TIME
  • ジョブカン勤怠管理
  • ジンジャー勤怠

※本記事の対応状況は、ITForward社が2026年9月時点で調査したデータをもとに作成しています。掲載順は五十音順で、優劣や推奨を示すものではありません。仕様は変更される場合があるため、最新情報は各サービスの公式サイトでご確認ください。

人件費概算表示機能といっても、表示の単位や、手当・割増の扱い、更新のタイミングなど、実際の挙動はシステムによって異なります。自社の運用に合うシステムを選ぶには、複数のシステムを比較したうえで検討することが大切です。

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よくある質問(FAQ)

■ 人件費には何が含まれますか

一般的に人件費には、基本給や時給といった給与のほか、賞与、各種手当(残業手当・深夜手当・役職手当など)、通勤手当(交通費)、社会保険料などの会社負担分(法定福利費)、退職金の積立などが含まれます。シフト作成時は、まず「時給×予定勤務時間」で基本部分の見込みを立て、手当や会社負担分は別に加味して予算を組むのが一般的です。

■ 人件費率はどのように計算しますか

人件費率は、「人件費 ÷ 売上高 × 100」で計算します。たとえば、月の売上が100万円で人件費が30万円なら、人件費率は30%です。シフトを組む段階で予定人件費を把握しておくと、売上の見込みと照らして、人件費率が想定の範囲に収まるかを事前に確認できます。

■ 予定人件費と実際の人件費がずれるのはなぜですか

主な原因は、次のとおりです。

  • 残業や延長勤務が発生した
  • 遅刻・早退・急な欠勤があり、代わりの人員を手配した
  • 深夜や休日の割増が、予定に反映されていなかった
  • 各種手当や交通費が、予定に含まれていなかった

予定と実績の差を毎月確認して原因を把握しておくと、次のシフトの見込み精度が上がります。

まとめ

人件費概算表示機能は、シフトを組む段階で予定人件費を確認できるため、予算超過に気づくタイミングを月末から作成中へ前倒ししやすくなります。勤怠管理システムを選ぶ際は、次の3点を確認してください。

  • 表示の単位:日・週・月、店舗・部門別など、自社の予算管理の単位に合わせて確認できるか
  • 手当・割増の扱い:深夜・残業の割増や各種手当を含めて表示できるか(含まない場合、予定人件費は実際の支給額より低くなります)
  • 予定と実績の比較:予定人件費と実際の勤務実績を比べて、ずれの原因を確認できるか

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